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主にニチアサ(スーパー戦隊・仮面ライダー・プリキュア)、ときどき読書

仮面とお着替え~男女の「変身」の違い

先日、とあるラノベの技法書を読んでいたら、興味深い記述が目についた。

 

「とある」とか言っておきながら思い切り商品リンクを貼っているがアフィブログだからね、仕方ないね) まぁそれはそれとして。

 

目についた記述というのは、「変身願望」における性差について言及した箇所である。

 

詳細な引用は避けるが、要するに

 

男子の変身願望=別の存在に変わりたい

女子の変身願望=かわいくなりたい、綺麗になりたい

 

という旨で、そこに起因して、エンタメの男子向け・女子向けの違いも出てくるのだと。

 

 

 

 以下、ツイッターで吐き出した初見を、トゥゲッターまとめ風に補足を加えつつ並べていく。

 

○男子向けの「別の存在になる」変身

 

 男子向けヒーローの「変身」は姿を隠すので、「変装」の意味合いが強い。元が誰なのか分からなくなる変身は、男子の「別の存在になって活躍したい」という気持ちが反映したものと言える。

 

○かわいくなりたい/綺麗になりたい女子の「変身」

 

小学生の頃『怪盗セイント・テール』を見ていて、

「服装を変えただけでは正体がモロバレなのでは?」

と疑問に感じていたが、女子とは、変身しても自分の存在を完全に隠したくはないものなのだなぁ。

 

 しかし、「女子は顔を出して着飾る変身がしたいもの」と考えると、うら若き乙女が半分擬人化されたブタに変身する『とんでぶーりん』の特異さ・オリジナリティが改めて思い起こされるのであるヨ。

 

視聴率は後に同枠(毎日放送/TBSの土曜夕方)で放映された『ウルトラマンティガ』より良かったとか……。

 

○顔を半分隠す変身

全身を隠す男子の「変身」と、自己の存在を保持したまま着飾る女子の「変身」。この2つはまったく別であるように思えるが、共通する部分もある。

 

 

これには記憶違いがあって、ヤットデタマンもゴーグルで目を隠していた。ヤッターマンは穴あきアイマスクで、怪傑ゾロと同じスタイルなんですな(あとはゼンダマンオタスケマンもそのスタイル)。

 

ゼンダマンはOPの導入からして、明らかにゾロがモチーフだった。

 

 

趣旨から外れるが、そういえばガンダムのライバルキャラは顔半分隠しが多いシャア・アズナブル(兜型マスク)、クワトロ・バジーナ(サングラス着用で目元隠す)、クロノクル・アシャー(顔下半分マスク)、シュバルツ・ブルーダー(目元だけ露出した覆面)、ゼクス・マーキス(シャアと同じ兜型マスク)などなど、そしてこの人ルイン先輩。

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なぜガンダムには顔半分隠す輩が多いのか。これは日を改めてアプローチする必要がありそうだ。

 

○合体変形は男のロマン! か?

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これは「女子向けのスーパーロボットアニメ」ではなく、「女子向けアニメで放映された、スーパーロボットアニメのようなエピソード」。

 

○それじゃもう「個人差」でどっちでもよくなるじゃない

 

男女の変身願望についてアレコレ考えていて、ふと思い出したエピソードがある。

togetter.com

www.asahi.com

 

女の子がゴーストドライバー(仮面ライダーゴーストの変身ベルト)の玩具を欲しがるも、親から「女の子だから駄目」との理由で買ってもらえない映像に対し、ネットユーザーから多くの批判の声があがったこの一件。その批判はおおむね仮面ライダー(男子向け作品)を好きな女の子は、ぜんぜん変なんかじゃない」という旨だったが、私もこれには全面的に賛成する所存だ。

 

 

作っている側が客層として意識していないからといって、その作品を好きになってはいけないなどという道理は無い。我が国には思想の自由があるのだ。ターゲット層とのズレなど知ったことか。

 

それに、「変身願望」の視点からすれば、むしろ当然の嗜好とも言えるのだ。

 

 

まぁ、「変身願望」だけで全てが説明できるわけでもないのだが。一つの考え方ってことで。

 

変身 (講談社文庫)

変身 (講談社文庫)

  • 作者:東野 圭吾
  • 出版社:講談社
  • 発売日: 1994-06-06