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主にニチアサ(スーパー戦隊・仮面ライダー・プリキュア)、ときどき読書

2017年2月の読書メーターまとめ

2月の読書メーター
読んだ本の数:14
読んだページ数:3276
ナイス数:98

嘘をもうひとつだけ (講談社文庫)嘘をもうひとつだけ (講談社文庫)感想
加賀恭一郎シリーズ第6の事件は短編集である。収録された5本すべて、人間誰しもが抱え得るだろう悪意を巧みに描き出しており、読み終わった後は苦い余韻が残る。それはストーリーが所謂「鬱展開」である点に加え「自分も、タイミングさえあったら殺人者になってしまうかも……」という恐怖によるところも大きい。同じ人間である以上、殺人者とそうでない者との境目は、極めて希薄なものなのかもしれない。
読了日:02月02日 著者:東野 圭吾
ふたりはプリキュア1 プリキュアコレクション (ワイドKC なかよし)ふたりはプリキュア1 プリキュアコレクション (ワイドKC なかよし)感想
だってやってらんないじゃん。たたかうより乙女チックな方がいいでしょ
読了日:02月05日 著者:上北 ふたご
ふたりはプリキュア2 プリキュアコレクション (ワイドKC なかよし)ふたりはプリキュア2 プリキュアコレクション (ワイドKC なかよし)感想
1巻は学園生活を描いたオリジナルストーリーだったが、こちらはアニメの内容を省略しつつ漫画化したもので、1巻のつづきではない。キリヤとほのかのエピソードはあまりにも悲しく壮絶で、今見ると隔世の感がある(後のシリーズなら、もっと救いのある結末になっていただろう)。
読了日:02月05日 著者:上北 ふたご
ふたりはプリキュア Max Heart プリキュアコレクション (ワイドKC なかよし)ふたりはプリキュア Max Heart プリキュアコレクション (ワイドKC なかよし)感想
バトル要素を省いた、なぎさ・ほのか・ひかり3人組の日常コメディ作品。ひかりが加わったことで、なぎほの2人の間がギクシャクしたり却って絆が深まったり、バディものだった前作とはまたひと味ちがった趣きがある。最終回には日向咲&美翔舞がちらりと顔見せ!
読了日:02月05日 著者:上北 ふたご
ふたりはプリキュア Splash☆Star1 プリキュアコレクション (ワイドKC なかよし)ふたりはプリキュア Splash☆Star1 プリキュアコレクション (ワイドKC なかよし)感想
Max Heart』までは日常コメディだったが、こちらはTV版のフォーマットに沿った、バトル有りの忠実なコミカライズ。1話ごとの頁が多めで、プリキュアの醍醐味である「日常・友情・戦い」がしっかり楽しめるのが嬉しい。しかし、戦闘中に敵キャラが呆れるくらいイチャイチャする咲舞は、まさに百合会のレジェンドであるな(笑)
読了日:02月05日 著者:上北 ふたご
ふたりはプリキュア Splash☆Star2 プリキュアコレクション (ワイドKC なかよし)ふたりはプリキュア Splash☆Star2 プリキュアコレクション (ワイドKC なかよし)感想
2006年当時、前半部分を収録した1巻しか刊行されず、未完のまま放置されていたマンガ版『S☆S』がついに完結。新たな力でキュアブライト・キュアウィンディに変身した咲と舞は、ゴーヤーンの手で無残に引き裂かれた満・薫との絆を取り戻し、緑の郷を守り抜くことができるか。4人が力を合わせての最終決戦は、熱く激しい感動の嵐が巻き起こります。読めてよかったぁ……!
読了日:02月05日 著者:上北 ふたご
何もかも憂鬱な夜に (集英社文庫)何もかも憂鬱な夜に (集英社文庫)感想
「死刑制度」をテーマにした小説と銘打ってはいるが、実際のところそのテーマ(死刑制度)に対して、何か答えを提示するでもなく、作中の事態が解決するわけでもない。主人公「僕」は、目の前の重すぎる現実にひたすら苛立ち、苦しみ、自問自答を繰り返し、もがきながら深い深い思考の闇へと分け入っていく。そんな風に、どうしようもない事をどうにかならないものかと延々考え続ける。「僕」が悩む様を読み進めるうち、読み手まで「僕」とシンクロして、じっと考え込んでしまう。エンタメ小説とは全く違う読書体験ができる作品だと思った。
読了日:02月06日 著者:中村 文則
Yes! プリキュア5 GoGo! プリキュアコレクション (ワイドKC なかよし)Yes! プリキュア5 GoGo! プリキュアコレクション (ワイドKC なかよし)感想
前作のマンガ版『Yes!プリキュア5』の路線を継続し、戦闘要素を省いた日常コメディになっている……というか、エピソードのほとんどは、延々とココをめぐって張り合う夢原のぞみVS美々野くるみの恋愛鞘当てである。ある意味バトル要素が復活していると言えなくもない。そしてさりげない描写でキスを済ませるナッツ×こまち、シロップ×うらら……アニメ本編より大人の階段を登るのが早いプリキュア部なのでした。
読了日:02月06日 著者:上北 ふたご
赤い指 (講談社文庫)赤い指 (講談社文庫)感想
加賀恭一郎シリーズ第7の事件。ある崩壊寸前の家族に起きた凄惨極まる殺人事件に、加賀と彼のイトコである松宮が迫る。不快感に満ちた陰鬱極まる展開で凄まじいストレスを与えつつ、終盤でそのストレスを感動に転じさせるどんでん返しの鮮やかさたるや……。人間の心が持つ美・醜の両面性が力強く描かれた傑作だ。
読了日:02月08日 著者:東野 圭吾
ハピネスチャージプリキュア! プリキュアコレクション (ワイドKC なかよし)ハピネスチャージプリキュア! プリキュアコレクション (ワイドKC なかよし)感想
前作のマンガ版『ドキプリ』と同じく、本編に沿って短縮した形式。ストーリーはアニメとほぼ同じだが、台詞回しや絵の細かい描き込みには非凡なこだわりが感じられる。
読了日:02月09日 著者:上北 ふたご
土の中の子供 (新潮文庫)土の中の子供 (新潮文庫)感想
まさにこの作品は、トラウマを抱えた者が悩まされる後遺症そのものだ。一度歪まされた心は癒えることがない。平穏な日常の中で不意に記憶が蘇り、気分を沈ませ、気力を奪う。どこまで逃げても追いかけてくる。こんな本を待っていた。暗く沈んだ気持ちのとき、寄り添ってとことん落ち込んでくれる本だ。励ましたり笑わせてくれたりする本もいいが、そればかりでは、我が身にムチ打つようで生きるのがしんどくなる。暗い本でドン底まで沈むのもいいもんだ。ありがとう。少なくとも、わたしは中村文則が小説を書いている間は生きていける。
読了日:02月14日 著者:中村 文則
クラインの壺 (講談社文庫)クラインの壺 (講談社文庫)感想
80年代半ばに書かれたというのに、バーチャル・リアリティーに関する描写の鋭さは驚異的というほかない。現実と虚構を行き来するストーリー展開も素晴らしいリービタリティで、488頁の分厚さがあるにもかかわらず、先が気になりすぎて一気読み。VR機能を備えたゲームがとうとう実現したことを考えるに、本作は遠くない未来において、予言の書として再評価されるかもしれない。
読了日:02月21日 著者:岡嶋 二人
クリムゾンの迷宮 (角川ホラー文庫)クリムゾンの迷宮 (角川ホラー文庫)感想
全編間断なくつづく極限のスリルとサスペンスに痺れた。離れてビクビク、近づいてドキドキ、隠れてヒヤヒヤ、逃げてハラハラする意地の悪い展開がたまらなく面白い。また、随所に挿入されるサバイバル描写も興味深く、本書を携えていれば、オーストラリアの平原でもある程度生き延びることができるかもしれない。
読了日:02月26日 著者:貴志 祐介
みんなのなやみ (新潮文庫)みんなのなやみ (新潮文庫)感想
全国から寄せられた相談への回答を通じて、重松清の人柄がすけて見えてきそうな一冊。割り切れない難しい問題に対して、スパッと割り切る回答なら読んでて気持ちいいんだろうけど(細○数子みたいな)、それじゃ押し付けがましくて無責任だもんねぇ。
読了日:02月26日 著者:重松 清

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